院長挨拶
1.平成21年2月28日〜平成22年8月7日まで掲載
介護保険制度がスタートした2000年4月から私は内村川上内科の前身である内村内科の2代目院長とてここで仕事を始めました。それまでは宮崎県のある町立病院の勤務医であり、肝臓病を専門とする内科医でした。病院勤務医から診療所開業医に、肝臓専門医から何でも診る一般臨床家に、突然変異をしました。一般臨床家としてすべての診療に責任を持つということは大変なことですが、楽しくもあります。もちろん自分の守備範囲を知っていることは重要で専門医に紹介すべきと判断したら躊躇しません。
私は一人の患者さんを診るとき医学的な目だけで診るようなことはせず、なるべく一人の患者さんではなく一人の人間に接するように努めております。そのような接し方は、毎月来院する慢性疾患の患者さんや高齢者に対しては特にそうでないといけないと考えております。
さて、当院の診療方針ですが、外来診療においてはプライバシーに配慮し大勢の前で個人名を呼ぶことはせず、診察は四方を囲まれた明るい診察室で行えるように配慮いたしました。また、女性医師の診察を希望される患者さんには女性医師による診療ができるような体制をとっております。
外来診療には待ち時間短縮という問題がありますが、これを追求しすぎて診療の質を落とすことはできません。その対応策の一つとして当院では電子カルテを使用し、女性の医療クラークが電子カルテ入力を行うことにより診療効率を上げ、受付から会計までの時間短縮に努めております。
入院診療においては、急性疾患の治療にも長期療養にも対応できるように一般11病床と医療型療養8病床があり、内科疾患の治療を行うことはもちろんですが、胃瘻造設を行ったり、癌末期の医学管理を行っております。また、気管切開を受けた患者さんあるいは重度認知症の患者さんの入院も積極的に受け入れております。
3番目の診療として近年ニーズの高い在宅医療にも積極的に取り組んでおります。現在、約200人の在宅患者さんを診ていますが、その大部分の方々は24時間いつでも往診できる体制を整えております。
また、在宅で診療を受けておられる方々は介護サービスを受けておられるので介護支援専門員(ケアマネージャー)や介護サービス提供者と情報交換しながら診療を行っております。
このように当院は少子高齢化社会の中で地域に根ざした優しい温かい医療を実践し少しでも地域医療に貢献できないかと職員一丸になって日々努力しております。